株式会社ナビタイムジャパン(代表取締役社長:大西啓介、本社:東京都港区)は、2018年6月2日(土)の東京外環自動車道
千葉区間(三郷南IC~高谷JCT間)開通に伴う「首都圏の交通流」への影響分析結果をいち早く発表いたします。
本分析では、東京外環自動車道(以下、外環道)千葉区間の開通により首都圏を走行する自動車に与えた影響について、「広域」「狭域」の観点から、道路プロファイラーを用いて開通前後の各平日3日間の比較を行いました。なお、ナビタイムジャパンが提供するカーナビアプリ(カーナビタイム、トラックカーナビ、他)から取得した自動車の走行実績データを活用しました。
今後は、上記のほか目的地検索結果などのデータを活用し、より詳細な分析を予定しています。
●広域分析では、東関東自動車道 千葉方面から中央環状線を経由し、
東北道方面へ向かう車両の通行量が13%減少
東関東自動車道
湾岸市川IC付近における東京・埼玉方面への流出ルートを可視化しました。
開通前は、東北道方面へ向かう車両が、首都高中央環状線を経由しています。一方開通後は、首都高中央環状線を経由し同方面へ向かう車両の通行量が13%減少しました。
この結果から、外環道千葉区間の開通により、千葉方面から東北道方面に向かう車両が都心部への流入を回避し、外環道の新規開通区間を経由したルートを選択した傾向が見受けられます。
図1:外環道の開通に伴うルートの変化(広域分析)
●狭域分析では、県道1号線 外環道松戸IC付近→国道14号(市川広小路交差点)間の
ピーク時の所要時間が最大20分短縮
「千葉県道1号 松戸市川線(以下、県道1号線)」を含むエリアにおける平日朝(7:00~10:00)の旅行速度、及び当該道路の所要時間を可視化しました。
旅行速度について見てみると、開通前は県道1号線 外環道松戸IC付近から国道14号(市川広小路交差点)にかけて、速度低下が連続して発生しています。一方開通後は、同区間の速度が回復傾向にあります。
ピーク時(6:00~9:00)の所要時間に着目すると、開通前は同区間の通過に最大30分程度を要しています。一方開通後のピーク時所要時間は最大10分程度となり、約20分短縮されました。
図2:外環道の開通に伴う旅行速度の変化(狭域分析)
図3:外環道の開通に伴う所要時間の変化(狭域分析)
●携帯カーナビプローブデータについて
携帯カーナビプローブデータとは、ナビタイムジャパンが提供するカーナビゲーションアプリ『カーナビタイム』、『ドライブサポーター』などにおいて、同意を得たユーザーを対象に、GPSにより1~6秒間隔で取得された車両ごとの走行実績データです。ユーザーを匿名化した上で、取得したプローブデータを交通量・交通流分析/所要時間・速度分析/走行挙動分析などに利用することが可能です。
・主な特長
-分析用途に応じて提供フォーマットの調整ができる
-走行実績を把握できる
-様々な車種のデータを取得できる
●「道路プロファイラー」について
道路プロファイラーとは、ウェブ上で簡単に道路交通に関する各種分析ができるシステムです。分析対象の道路や期間を自由に選択することができ、今回のような影響分析を行うことも可能です。
(HP:https://consulting.navitime.biz/roadprofiler/index.html)
●「交通コンサルティング事業」について
ナビタイムジャパンの交通コンサルティング事業では、道路交通や公共交通、国内観光や訪日外国人について、移動に関する各種ビッグデータを活用した分析をしています。