新型コロナウイルス感染拡大懸念により、例年とは異なる夏を迎えようとしています。そんな中、おでかけ需要がどのような傾向となっているのかを分析しました。
本分析では、当社サービスにおける各種ナビゲーションサービス(『NAVITIME』、『カーナビタイム』他)から同意を得て取得した経路検索条件データ(各種サービスの検索履歴データ)を活用しました。
今回は、東京都内を出発地として検索されたデータを分析対象としています。交通手段は公共交通および自動車、土日および祝日のデータを集計し、週末のお出かけ需要を分析しました。
分析項目
・東京都を出発地とした目的地検索数の推移(都道府県別)
・東京都からの人気スポットランキング(山梨県・長野県)
東京都内を出発地として検索されたデータを抽出し、その目的地を都道府県単位で集計しました。2/3週の土日・祝日における「検索数/日」を100とした時の、各週の土日・祝日における「検索数/日」の推移をグラフで示しました。目的地として検索された都道府県は、特徴の見られたものを抜粋しています。
・山梨県や長野県へのお出かけ需要は増加
山梨県や長野県への検索は、緊急事態宣言の解除後に増加してきています。
4連休を含む7/20週は天気が芳しくなかったものの、週末が8月となった7/27週は天気も良く、増加傾向にあります。山梨県の7/27週の検索数は、2/3週と同程度(99%)となっています。
これら地域は、東京の近隣でクルマでおでかけしやすい地域であることから、3密を避けた外出先として人気があがってきていると考えられます。
・大都市圏へのお出かけ需要は低調
大都市圏への検索は、緊急事態宣言の解除後もあまり増えていません。
東京都からの7/27週の検索数を2/3週と比べると、大阪府が33%、愛知県が32%、福岡県が32%と、いずれも2/3週の3割程度にとどまっています。
東京都からの人気スポットランキング(山梨県・長野県)
東京都からの検索数が増加傾向にある山梨県と長野県を対象に、目的地として検索された人気スポットを集計しました。
対象期間は7月4連休を含む7/20週および夏休みのはじまる7/27週の土日・祝日、東京都内を出発地として検索されたデータを対象としています。
・観光スポットや温泉・宿泊地が多くランクイン
コロナ禍においては、生活雑貨や日用品に関するスポットが多く検索されていましたが(参考:緊急事態宣言による交通量および目的地検索の変化を分析)、観光スポットや温泉・宿泊地が多くランクインしていることから、観光目的での需要が多いことが分かります。また、温泉や湖などの自然系のスポットが多くランクインしていることから、3密を避けたお出かけ需要もあると考えられます。
ナビタイムのサービスから取得したビッグデータを活用することで、世の中の最新の動向を分析・把握することができます。
本事例をご覧いただき、弊社分析に興味をお持ちいただけましたら、ぜひ以下よりお問い合わせください。